グループホームとは?費用・入所条件・メリットデメリット

「認知症の親を自宅で介護するのが限界になってきた」——そんなとき、選択肢として挙がるのがグループホームです。少人数の共同生活で、認知症ケアに特化した環境が整っています。

結論からいうと、グループホームは認知症の診断を受けた要支援2以上の方が、5〜9人の少人数で共同生活を送る施設です。大規模な施設にはない家庭的な雰囲気と、顔なじみのスタッフによるケアが特徴。全国に14,156施設あり、介護施設の中でも施設数が多いタイプです。

グループホームの基本データ

項目 内容
正式名称 認知症対応型共同生活介護
入所条件 要支援2 または 要介護1〜5(認知症の診断が必要)
定員 1ユニット5〜9名(最大3ユニット27名まで)
入所期間 制限なし(終身利用可、看取り対応の施設も増加中)
月額費用の目安 12万〜18万円
入居一時金 0〜20万円程度(施設による)
全国施設数 14,156施設

出典: 厚生労働省「介護サービス情報公表システム」オープンデータ(2025年12月末時点)のデータを介護施設ナビが集計

少人数だから目が届く — グループホームの仕組み

グループホームでは、入居者が食事の準備や掃除、洗濯などの家事をスタッフと一緒に行います。「施設に入ってすべてお任せ」ではなく、できることは自分でやるのが基本。これが認知症の進行を緩やかにする効果があるとされています。

1ユニットの定員は5〜9名。入居者の顔と名前をスタッフが全員把握でき、日々の体調変化にも気づきやすい環境です。特養の平均定員62名と比べると、その小ささがよくわかります。

地域密着型サービスのため、施設がある市区町村に住民票がある方が入所対象です。隣の市にある施設に入りたい場合は、住民票を移す必要があります。

グループホームの都道府県別施設数

全国14,156施設のうち、北海道が最多施設数を誇ります。広い道内に分散して設置されており、身近な地域で見つけやすい傾向があります。

順位 都道府県 施設数
1 北海道 988
2 神奈川県 826
3 東京都 707
4 大阪府 694
5 福岡県 688

出典: 厚生労働省オープンデータ(2025年12月末時点)を介護施設ナビが集計

費用の内訳 — 月額12万〜18万円の中身

グループホームの月額費用は、おもに4つの項目で構成されています。

介護サービス費は要介護度によって変わり、1割負担(一定所得以上は2〜3割)で月額2万〜3万円程度。居住費は施設ごとに設定され、月5万〜8万円が相場です。食費は月3万〜4.5万円、これに日用品などの日常生活費が加わります。

特養と違い、居住費・食費の軽減制度(特定入所者介護サービス費)は原則として対象外です。ただし、自治体独自の助成制度がある場合もあるため、入居前に確認しておくとよいでしょう。

メリットと注意点を整理する

グループホームを選ぶ利点

最大の利点は、認知症ケアに特化していることです。スタッフは認知症介護の研修を受けており、徘徊や昼夜逆転といった症状への対応にも慣れています。少人数なので環境の変化が少なく、新しい場所に馴染みにくい認知症の方でも落ち着いて過ごせるケースが多いです。

入所期間に制限がなく、終身で暮らせる点も安心材料です。近年は看取り対応を行う施設も増えており、最期までひとつの場所で過ごせる環境が広がっています。

事前に知っておきたい注意点

医療体制は限定的です。医師の常勤義務がなく、看護師も配置されていない施設が少なくありません。日常的な医療処置(たんの吸引、経管栄養など)が必要な方は、対応できるかどうかを入居前に確認してください。

要介護度が上がり、寝たきりの状態になった場合、退去を求められることがあります。施設ごとに対応方針が異なるため、「どこまでの状態なら住み続けられるか」は見学時に聞いておくべきポイントです。

入居までの流れ

一般的には、見学→体験入居(1〜7日程度)→本契約という手順です。体験入居では実際の生活を試せるため、雰囲気が合うかどうかを判断できます。ケアマネジャーに希望を伝えると、地域のグループホームの空き状況を調べてくれます。

人気のある施設は待機が発生することもありますが、特養ほど長期間待つケースは少ない傾向です。複数施設を並行して見学し、比較検討するのが現実的な進め方です。

まとめ — 認知症の方の「もうひとつの家」

グループホームは、認知症の方が少人数で穏やかに暮らせる場所です。家庭的な雰囲気の中で、自分のペースで生活を続けられます。全国に14,156施設あり、比較的身近に見つけやすい施設タイプです。

お住まいの地域のグループホームを探してみてください。

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