介護施設の費用を比較 — 種類別の月額相場まとめ

介護施設の費用は種類によって大きく異なります。月額6万円台で入れる施設もあれば、30万円を超える施設もある。この差はどこから来るのか——施設の種類ごとの費用相場を一覧にまとめました。

施設タイプ別の費用と施設数

施設タイプ 月額費用の目安 入居一時金 全国施設数
特別養護老人ホーム 6万〜15万円 なし 8,525
地域密着型特養 6万〜15万円 なし 2,539
介護老人保健施設 8万〜17万円 なし 4,116
介護医療院 8万〜17万円 なし 2,749
グループホーム 12万〜18万円 0〜20万円 14,156
有料老人ホーム(介護付き) 15万〜30万円 0〜数百万円 4,467
サ高住(特定施設指定型) 10万〜20万円 敷金程度 578

出典: 厚生労働省オープンデータ(2025年12月末時点)の施設数を介護施設ナビが集計。費用は一般的な目安

なぜ費用にここまで差があるのか

最大の理由は運営主体の違いです。特養は社会福祉法人や自治体が運営する公的施設で、利益を目的としていません。居住費や食費に対して国の基準額が設定されており、費用が抑えられる構造です。

一方、有料老人ホームは民間企業が運営するため、土地代・建設費・人件費がそのまま価格に反映されます。駅近の新築でスタッフが手厚い施設と、郊外の古い施設では、月額に10万円以上の差が出ることも珍しくありません。

公的施設(特養・老健・介護医療院)の費用構造

特養・老健・介護医療院は、月額費用が「介護サービス費+居住費+食費+日常生活費」で構成されています。入居一時金はかかりません。

特養の多床室なら月額9万〜10万円に収まり、低所得者向けの補足給付を使えばさらに軽減できます。老健は特養と同程度の費用ですが、リハビリ体制が充実しているぶん、介護サービス費がやや高くなります。介護医療院は医療処置が加わるため、老健と同等かそれ以上です。

民間施設(有料老人ホーム・サ高住・グループホーム)の費用構造

民間施設は、月額費用に加えて入居一時金が発生するケースがあります。

有料老人ホームの入居一時金は0円〜数百万円と幅が広い。一時金0円プランは月額が高めに設定されており、5年以上入居するなら一時金を払ったほうがトータルで安くなることも。長期入居の見通しがある場合は、総額で比較してください。

グループホームは入居一時金が0〜20万円程度と比較的安め。月額12万〜18万円で、認知症ケアに特化した環境が得られます。ただし、居住費・食費の補足給付は原則対象外です。

費用を抑えるために使える制度

特定入所者介護サービス費(補足給付)。特養・老健・介護医療院・ショートステイが対象。所得と預貯金が一定以下の方は、居住費と食費が減額されます。市区町村の窓口で申請が必要です。

高額介護サービス費。1ヶ月の自己負担額が上限を超えた場合、超過分が払い戻されます。すべての介護保険サービスが対象です。

高額医療・高額介護合算療養費。医療費と介護費の年間合計が上限を超えた場合に還付される制度。医療と介護の両方で費用がかかっている方は対象になる可能性があります。

施設タイプ別の全国施設数

参考までに、在宅系サービスの施設数も含めた一覧です。

サービス種別 全国施設数
訪問介護 34,803
居宅介護支援(ケアマネ事業所) 30,287
通所介護(デイサービス) 22,815
訪問看護 17,835
地域密着型通所介護 17,349
グループホーム 14,156
特別養護老人ホーム 8,525
福祉用具貸与 6,718
ショートステイ 6,208
小規模多機能型居宅介護 5,067
有料老人ホーム 4,467
介護老人保健施設 4,116
訪問リハビリテーション 3,690
介護医療院 2,749
通所リハビリテーション 2,532

出典: 厚生労働省オープンデータ(2025年12月末時点)を介護施設ナビが集計

まとめ — 費用だけで決めない

月額費用が安い施設が最良とは限りません。安い施設は待機期間が長かったり、居室が相部屋だったりすることがあります。費用・立地・サービス内容・待機期間——これらを総合的に比較して選ぶのがポイントです。

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